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「英語」が私たちを救うことになるその意味

今を生きる若い人たちが、英語を学ぶ目的とはなんだろう

世界中では、様々なボランティア活動が活発ですね。私が学生の時、「日本人は先進国の中でも寄付金が少ない。チャリティー精神が足りない」などの評論家の意見を耳にすることがありました。確かに日本は、億万長者の集まる欧米のようには巨額のお金で寄付金が集まらないけれど、ボランティア精神はピカイチです。私はそれを、日本人として誇りに思っています。
サッカーの試合会場でのゴミ拾いの精神は、毎回世界中から称賛されますね、温かく繊細な行動力です。

日本人は個人的に沢山のお金で寄付は出来ないかもしれませんが、それを行動によってカバーする力があります。
救済のために医師がいち早く現地入りして治療に当たったり、技術者は飲み水の確保のために井戸を堀ったりと、人々の生命と生活の維持に努め、企業は物資の輸送に総力をあげます。これはほとんどが個人の考えで行っている行為です。

高度成長期の日本人が英語を習得する目的として筆頭に掲げていたのが、経済的に豊かな生活を送るためというもので、世界を股にかける仕事に就くことが夢でした。
ところが最近では、それも少し事情が変わってきたようです。

今、経済格差が問題ではありますが、物質的に豊かになった日本で過ごす若い人たちが望んでいるものは、多くの人の場合、心の豊かさです。英語はそのための、心のツールです。 現在の英語を学ぶ若者たちにとって、目的の第一位は「世界で、誰かの役に立ちたい」。 筆者はこれを見たとき、現代社会もまだまだ捨てたもんじゃない!と、泣けてきました。

そこで私は、特に日本語の読解力を持つ友人知人たちに協力してもらい、集まった人たち総勢200人以上の個人的な背景を調査しました。その中には、英語や外国語が扱える人も、海外在住の人も混じっています。

私の周りには、仕事上、日本語能力の高い人たちが揃った集団でもあるので、さぞかし本の虫の如く、山ほどの読書とか勉強をしてきた強者たちに違いない…と考えていました。 ですが!驚くべきことに、さほど読書に励んできたわけでもなく、ごく普通の子供時代を過ごした人ばかりでした。

確かにですよ、どんなに頭脳明晰な方でも皆んなが文章力とか会話力があるわけではないし、私の親戚の子供は勉強も読書もしないのに、会話力や読解力だけはバッチリなんですよ……。

ここでいくつかの興味深い結果がありまして、読解力や言語能力の高い人たちの集団には、ある共通の背景がありました。

  1. 兄弟姉妹や、沢山いる従兄弟と交流が多いとか、祖父母と同居の家庭で育った。
  2. 兄弟姉妹はいないが、町工場などで刺激のある大人たちに囲まれて育った。
  3. それほど沢山の本を読んでいた訳ではないが、物語的な要素のものが好きで、空想も好きであった。ある程度の自然を身近に感じる環境に育ち、例えば季節的なもの、蛍の光や流れ星など自然の生態系を、生で見たことがある

以上の三本柱です。

嫌がらせのような数ある質問の中、読解力が備わっている集団のほとんど全員がこの三項目に5点満点のチェックを入れました。

また逆に、先ほどの約200人とは別に「読解に苦心しておられる人たちのグループ」でも実施した所、回答がもっとバラバラな傾向にあったのと、会話によって揉まれる言語体験がやや少なめで、人と関わるのが苦手という意見もあちこちで見受けられました。
やはり中には例外もありまして、読解力と文章能力に優れているのに会話が極端に苦手だとか、会話は得意だが読解が苦手とする人もいました。

前者では、言語力が高いゆえに口が追いつかないという特殊なタイプの人もいました。

この結果をご覧になった皆さんは、どうお感じになりますか?

読書が完全なる読解力を養うわけではない。

読解力は生まれ持ったものであって、補うとすれば、それは「体験的思考」と「会話」であるとする研究に、かなり近いのかなという印象です。

私が思うに、この読解力が高い集団の人たちは、身近な人の話を耳でよく聞く習慣があったのではないかと感じます。その身近な人は年齢や立場にばらつきがあり、おしゃべり好きな人も混じっていたのかもしれませんし、色んなキャラクターを人間的に観察して成長したのでしょう。

「読解力は生まれ持ったもの」であるとすれば、読解が得意な人は大人になる過程で、「結局は読書に親しみを持つようになるという逆説的な結果」ではないか、とも感じています。
そして最も大切なのは、読解力を補うための近道とは【体験的な思考を持ち、生きた会話をする】ことに尽きる、ということではないかと思います。
自然に触れたり、映画を観たり、イラストを描いたり、人と会話をすること、言葉を発することですよね。実にシンプルです。

最後にもう一つ、大変面白い結果が

先ほども触れましたが、この読解力が高い集団の中には、多数の海外在住組がおられるのです。
なんと、その80%弱が関西人でした。

関西人の、自らボケて突っ込む精神とコミュニケーション能力よ……関西勢、恐るべし。「読解力を生まれつき持っている人が、たまたま関西に集中している」とは思えないので、会話による体感的経験を積んだことによる、後天的な結果なのでは?……

そこへ九州勢が8パーセントほど混じっておりました。続いて北海道民の方、それからほぼ均等に他県の方たちです。海外在住の方たちの検証について、もっと深掘りするには、更に対象者を拡大し調査してみたいところですね。

そして更に驚きなのが、海外在住者の中で男性はたった一人(やっぱり関西人)で、他全員が女性でした。
男性もっと頑張れ!!と言いたいですが、この読解力ある集団の男性陣は日本国内で大いにご活躍されています。

現在、英語を学びながら、将来は「誰かの役に立ちたい」方たちへ

地球では、生物の多くが生き残るために弱肉強食こそが定説だとするのは、学説上、全ての生態系の成り立ちを説明するには無理があると言われています。つまり、最新の研究によると、地球上の実に8割の生物が植物であって、植物たちも言葉に近い信号を発信して虫を誘うことが分かってはいましたが、これが最近になって初めて映像で証明されました。特殊なたんぱく質を使った実験で証明に成功したのは、一人の若い日本人の研究者でした。大変話題になり、今世界中の学者たちから注目されています。

争いとは真逆の、異種同士が助け合う能力として備わった、植物の伝達信号。
人間で言うところの、会話力と助け合いの精神です。地球の生物は、弱肉強食よりも、助け合いを選択する生物の方がずっと多いんだということも現在では分かってきました。

今を生きる若い人たちの思う、「誰かのために」

語学を通じて世界中の人と会話で繋がる意味と、「誰かの役に立ちたい」というその目的には、希望が沢山あります。英語を学ぶのは、自分のためだけではなく、誰かを救うことにも使えるんですね。見方を変えれば、自分がより良く生きるために、誰かを助ける英語力を磨いているとも言えそうです。

たった今、私自身も「いかにして、借り物ではない言葉で考えるか」を目指し、伝えるために書いています、これを読むどこかの、誰か一人の人のために。
英語を学び続ける皆さんと一緒に、
言葉を使った旅の仲間の一員として、
私も自分の生の言葉で会話をしたいし、助け合うことを選択する生物でいたいと思っています。

ENC/GNA日本事務局コラムニスト 白川小夏

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